陽暉楼

By | 2018年8月3日

陽暉楼

文藝春秋 宮尾登美子 1998年(単行本は1976年) 619円

画像は文春文庫ですが、ほかに、ちくま文庫とか中公文庫もあります。

遊郭好きの人たちの中では取り上げられることが多いですが、もろ遊郭の話ではありません。高知の玉水新地とか、はりまや橋の近くに今もあるモデルになった料亭とか、あの辺の楼閣や芸妓の話ということですな。著者が高知のそういった関係の出身なので、フィクションなのですがノンフィクションかと思わせるようなリアルさがあるんですね。まあ、宮尾の作品を読んでるファンの人は私なんかよりそういったことを良く知ってると思いますので置いといて…。

読むのに絶大なるエネルギーが必要です。この人の作品は基本的にめちゃ長いんですね。そしてやっと読み終えた後の虚しさがなんとも(笑)。遊郭好きだからって興味本位で読んではいけない本です。私は嫌いな作家です。なぜかっていかにも女が書いたって感じの話なんですわ笑。でも文章はとてつもなく上手なんですなあ。

1983年に五社英雄で映画化されています。「舐めたらいかんぜよ」の超有名なセリフは「鬼龍院花子の生涯」で、この陽暉楼ではありませんのでご注意を。「鬼龍院花子の生涯」も四国の遊郭が舞台ですが、べつに遊郭の話ではありません。そして「舐めたらいかんぜよ」のセリフは映画オリジナルなので原作には出てきません。

私はこっちも読んだことあるんですが、もうどんな話か忘れました(笑)。印象に残らない話なんですよ。よくこんな長いの書いたよな…そしてオレもよく読んだよな…ってそれが読んだ後の一番の感想だったわ。