危険な毒花

By | 2018年10月20日

危険な毒花

常盤とよ子 三笠書房 1957年

女性フォトグラファー(著者)が赤線地帯で撮影した娼婦の写真が載っている本。昭和28年~31年に撮影されたもの。

どのように撮っていたのかというと、ふらっと赤線地帯へ行って「写真撮ってあげようか」と声をかけて撮ったものだという。みんな嬉しそうに仲間を呼んできて撮られたのだという。または望遠レンズで隠し撮りしたものだという。

昭和32年の本です。244p。写真集ではありません。赤線本でもありません。「赤線の女の写真が30点くらいと、その撮影時のエピソードが載っている本」といえばいいかな。撮影地点は、真金町・黄金町・曙町だ。米兵と一緒の写真、風呂屋へ行く写真、診療所での写真、など。

記録のために撮影したのではなく、なんでそんな撮影をしていたのかというと、フォトグラファーとしてそういった作品を撮りたかったから…ということらしい。「女を題材にした写真展を開きたかった」と書いてある。

『商店の2階にでもひそませてもらって、かりゆうど(※狩人)が鹿を狙う構えで、シャッターを切ろうかと考えたこともある』…云々。

シューティングじゃん。この時代からやってるやつがいたんだな!
まあ、今とは倫理観も違うから、盗撮と言っても当時はそれの何が悪いの?的な風潮だったのかもしれないね。

でも、盗撮がばれて必死で走って逃げたとか書かれてるw
でも、『追いかけてきた男は「ヒモ」で女の生き血を吸って生きているダニみたいな男だ』とか。おいおい。

この著者、いわゆる今風に言うと「マンさん」なのだ。自分は常に正しいという思考の。

おこのみ屋の2階から310㎜のレンズで盗撮に成功して『「とうとう、ものにしたわね」と私の中に住んでいる第二の女がいった』とか。もうねw

やっぱり盗撮に罪悪感があるんだろう。それをしたのは自分ではなく自分の中のもう一人の誰かということにしてる。

まあ、どこでどんな機材で撮ったかきっちり書いてるし写真家として成功したかったんだね、この写真を発表出来てよかったね! それなりに評価もされてよかったね!

フォトグラファー常盤とよこ。当時26歳。プライド高そうな女だなw。寝たくないなw。でも一緒に立ちんぼシューティングしてみたいぞ!