トルコ行進曲 夢の城

投稿者: | 2021年1月1日

トルコ行進曲 夢の城

日活 1984年

映画です。雄琴のソープランドが舞台になっていますので、昔の雄琴ソープ街の様子をカラー映像で見ることが出来ます。

にっかつロマンポルノのくせに、なかなかいい脚本・キャスティングで魅せる作品だと思います。広岡敬一のちろりん村顛末記が原作ということになっていますが、100%別の話になっています。90分の作品ですが、見どころは沢山あります。(日活にしてはね)

主演は奈美悦子(雄琴ソープ嬢役)で、演技はそれなりに上手ですね。17歳の妹役が演技がめちゃくちゃ下手なんですが、これはたぶんわざとなのでアリでしょうか。なんせこの子は裸になったらちっぱいなのでいい感じです。奈美悦子のほうは乳首が長いのがコンプレックスだったらしいですが、たしかに長いです。ベッドシーンで長乳首を堪能できます。

他の有名どころは、鈴木ヒロミツ、小林稔侍、ガクト(そっくりさん)が出演しています。

ガクトが爆発するシーンも見どころだと思います。最初登場したときは「ないわ」と思ったんですが、シーンが進むにつれて鈴木ヒロミツとコミカルに絡む役として、ちゃんと自分の役どころが解っている演技を見せてくれます。ヒモ役の俳優2名も、底辺とネチっこいのとちゃんとキャラ分けされています。店長以外の黒服がもうちょい存在感みせてくれたらよかったのにな。

ここでビンタされるんだろうなあ…というところできちんとビンタが炸裂するところとか、エロシーンを引っ張りすぎないところとか、ストーリーと関係ない泡踊りやくぐりイスのシーンを挿入するとか(これたぶん本物のソープ嬢を使ってる)、テンポも良くて3流映画にしては飽きさせません。

ああ、肝心のトルコ時代の雄琴の映像ですが、細かい部分はあまり写っていないのですが、旧バージョンのゲート、建物・看板、雄琴港からの琵琶湖への映り込みを強調したカット、ヒエンの看板と建物が一瞬写っている、店舗はすべて初期の物、マキシムやプレイボーイなども旧ロゴ、とか。前編通してネオンのギラギラ感が良く出ていて素晴らしい。ぜんぶセットじゃない本物ですよ。何度も出てくる通用口のシーンは偽物だと思います。

アパートのシーンで男爵の隣にヌードの看板が写るんだが、昔はこんなところにヌードあったか? これも偽物かな? 通用口の敦賀ミュージックのポスターも偽物だもんな?

店内撮影はどの店か解らなかった。エンドロールで吉原の店舗名が出てくるのでもしかしたら店内シーンは吉原で撮影したのかな?

で、これDVD版(リマスター版)はタイトルのトルコが「ソープ」に変えられてるんですよ。そんなことしたらトルコ行進曲(音楽)との整合性がなくなってしまうのに何考えてるんだ……。