小西一郎 幻冬舎 740円 2014年
タイトルは「~風俗店経営」となっているが、集客をはじめとした営業戦略を書いたものではなく、 性風俗店(および一部風俗店)を取巻く風営法について書かれた本だ。 でも文章は難しくなくて、かなり一般人に読みやすく書かれている。テンポもボリュームも程良い。
著者は弁護士なのだが、普通の弁護士では無く風俗関係に強い弁護士なのだ。 なので風俗評論家や現場を知らない先生が書いたものとは違って、より実践的で説得力がありますね。
全部で5章170ページくらいあって、どれも著者の守備範囲のこと(風俗店と風営法の事)を解り易く書いている。 へんに歴史の話や風俗の遊び方ノウハウみたいなのは出てこないので好感が持てる。
もっとも、これはあくまで本書を手に取った読者が知的好奇心を満たしたり、 店舗経営者や運営者が基礎的なルールや概念を押さえるために読む内容のものであり、 これがあれば店舗トラブルは解決出来るQ&A、とか、摘発されないための裏表ノウハウ、といういわゆる辞典的な性質の本ではない。
そもそも法律と経理は専門家に任せろっていうだろ?(オレの説) 経営者はその辺は自分で勉強してやろうとせずに、最初からプロに任せておいてアドバイスだけもらって自分は経営に専念した方がいいんだよ。やっぱ(笑)。
しかしこれくらいきちんと正しい裏付けや、著者自らの経験した多数の事例を持って書かれていているライト実践的風営法本(?)はなかなか無いよね。 これ以上のものを求めるとなると、法律本のカテゴリになるので、一気に難しくなるし。
てことでなかなか良い本だと思います。