百年の色街 飛田新地 遊郭の面影をたどる

投稿者: | 2020年1月18日

百年の色街 飛田新地 遊郭の面影をたどる

飛田新地料理組合, 土井 繁孝 光村推古書院 2019年 2400円

飛田の料理組合の公認というか、組合が作った写真集ですな。ですので、しっかり飛田新地が撮られていますが、全てのカットに女は写っていません。

飛田新地の写真といえば、同じ場所で撮影した同じような写真がネットに沢山あるわけですが、これはやはりプロが撮ってるので、それなりに違って見えますね。望遠とか広角とか夜バージョンとか上からのアングルとか、色々バリエーションがあります。被写体は建物、道路、飛田会館の中、百番の中、など。文字はほぼ無いです。写真が殆どでフルカラー170p。

エリア地図や料亭の間取り図が付いてたらよかったのにな。それから最後の方のページには、女をモデルにして料亭の中(いわゆる2階)を撮ったものが数ページあるんですが、これがいただけない。なんでモデルが遊女みたいな衣装なのか。セーラー服、は無理にしても、そこは絶対に実際の女をそのままでモデルで使うべきだろうよ(笑)。

2年で14000カット撮ったらしいですが、その割には…って思えてしまうのは、おそらく飛田の男と女のギリギリのところをいっさい撮っていない(載せていない)からでしょう。でもまあ、そもそもの出版の意図がそういったものでは無いので、これはこれでよいのでしょう。リアルを感じたい系の人ではなく、建物の内外観を見たい系の人向けです。