ブラックアジア 売春地帯をさまよい歩いた日々 第一部 カンボジア・タイ編

投稿者: | 2020年10月9日

ブラックアジア 売春地帯をさまよい歩いた日々 第一部 カンボジア・タイ編

鈴木傾城 ラピュータ 2013年 1500円

ブラックアジアというサイトがあるのですが、それの記事を書籍化したものですね。この本には第一部としてカンボジアとタイの話が39載っています。第2部~と他のエリアのも書籍化されています。時代は2000年前後かな。

著者の文章がなかなか読ませます。上質の東南アジアブルースをどっぷりと感じたい人にはお勧め。文字はかなり小さくて39話(39人)320pあるので、たっぷり楽しめます。

時事やその国の貧困の有様などにも触れられており、それらが底辺の売買春の様子と混然一体となって読者に迫って来る読み物です。…と言えば聞こえはいいですが、基本的にはひたすら女を買ってプレイしました。私の心はこうでした。という随筆であって、HOWTO本や旅行記録、ルポではないので(写真や地図は一切入ってません)、興味本位で一般人が買って好奇心を満たしてくれる本ではないと思います。また、昔の思い出話なので、ガイドブックとしても使えません。

思い出に共感できる人(同じように東南アジアで買春していた人)、ブルース風俗が好きな人はきっと面白いと思います。あとはカンボジア伝説の売春村(?)の当時のありさまを知りたい人とか。