吉原炎上 [DVD]

By | 2013年4月28日

吉原炎上 [DVD]

出演: 名取裕子, かたせ梨乃, 根津甚八 監督: 五社英雄 東映ビデオ 4,725円 1987年

時代は明治40年。田舎から吉原に売られた女の出世物語(?)というか、吉原遊廓そのものを描いた映画。87年の東映。本編133分。 監督は桐生院花子の生涯、陽暉楼などと同じ五社英雄。

この映画の最大の魅力は、女優陣の素晴らしい演技であると私は思うのだ。いい演技をするのが5人出てくるんですわ。 主演が名取ゆう子で、脚本進行に合わせて春夏秋冬と季節を4つに区切り、 サブヒロイン(これも吉原の遊女ね)が季節ごとに1名づつ登場して、名取と絡む相当にイカれた演技をしてくれるのだ。 これはたぶん、花魁の世界で5人の女が競い合うという裏ストーリーになっているんだろうな。

名取は周旋屋に連れてこられる頃はおぼこい雰囲気を出してるんだが、花魁になったころには凄い貫禄が出ている。ハマり役ですね。 教養の高そうなとこがいい。 あと、かたせ梨乃の演技はやっぱり迫力ありますな。 個人的には、夏の女・藤真利子と金魚のシーンが退廃感があって一番好きです。そこそこ露出の激しいエロシーンもあります。

ひきかえ、男優陣はいまいち。全編通して20秒くらいしか登場しない緒方拳のとぼけた演技が一番良い(笑)。 根津甚八も頑張っとるんだが、ちょっと味薄く見えてしまう。でも花魁映画だからこれでいいのか?

セットは大がかりで良くできていて、古写真で見たことのある大門や妓楼の様子が忠実に再現されている。 ネタばれになるのであんまり書かないが、ラストは必見。プラトーンのラストに匹敵する名シーンだと思う。

原作は同名の画文集。オープニングクレジットで使用されている変な絵はこの画集から採られている。 原作には主人公以外の花魁達にはさほどスポットは当たらず、イカれた花魁が登場するのは映画オリジナルと言える。

2007年には観月ありさ主演でテレビドラマ化(年末時代劇スペシャルみたいなやつ)されているが、DVDにはなっていないのでどんなんかは知らない。 観た人によると、万人受けするハッピーっぽい作りにアレンジされていて、これもなかなか良い感じだとか。