ザ・穴場

By | 2014年3月31日

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ザ・穴場 (ピラミッドドキュメント文庫)

いその・えいたろう ピラミッド社 450円 1986年(単行本は1981年)

タイトルにある「穴場」というのは「裏風俗」に置き換えることが出来る。

昭和56年の本なので、載っている情報は、とんでもなく古い。 情報誌もネットも無かった時代のリフレッシャー向け遊びノウハウ本だ。 トルコ・ストリップ・キャバレー・温泉街・花柳界などの裏遊び(本番)が具体的な地名や金額とともに取り上げられている。 著者のいそのえいたろうはフリーの風俗ジャーナリスト。

書かれた時代が今とは違うので、今で言う所の「裏風俗」というよりは、当時は今ほど取り締まりも人々の倫理観も厳格ではなかったろうから、タイトルの様な表現、「皆が知っている風俗とはちょっと違う風俗=穴場」となるんだな。

とうぜん平成26年の今となっては、このノウハウは使えない。 また、当時としても「そんなノウハウ使えるのかよ? それは著者の主観じゃないのか?」という部分が相当にある、著者独自のロジックで書かれている。 どういうことかというと、所謂、「ワシントンホテルの法則」「スーパー玉出の法則」みたいなことばかりが書かれているのだ(笑)。

全部で255Pあるのだが、そのうち大半が上記のような内容で、中盤に「穴場の女王の告白」と題して、風俗嬢の思い出話みないなのが50pほど入っている。

まあ、アレだな、藤本義一の「全調査 酒・女・女の店」と広岡敬一の「トルコロジー」を足して2で割らないような感じといえばしっくりくるな。

巻頭に 「穴場ロジー」 私の半々自叙伝 とあるので、これはもう著者自身が広岡敬一の影響をかなり受けているんだと思う(マニアックですいません。解る人は解ると思います)。

でも、それらよりクオリティは明らかに劣るのがこの本。 では、いったい我々は何を期待してこの本を買うのか?

それは、昭和後期の裏風俗事情がどのようなものであったのか、相場はどうだったのか、遊び方はどうだったのか、どこが裏風俗スポットだったのか の輪郭を知りえる処にある。そして、いそのえいたろう流の裏風俗の法則を楽しむ処にある。

だから、それを楽しめそうにない人は決して購入してはいけない。 文字は小さめで、さほど上手とは言えない文章がダラダラと主観だけで書かれている部分も多いので、読むのがアホらしくなってしまうだろうから。